2011-10-16

111016 子持山獅子岩



メンバー スズキ、マツダ、サトウ、俺

午前5時30分家を出る。
静かな朝だ。
小雨が降っている。
車を運転しながらワイパー越しに見える雨の風景も悪くない。

晴れた日には、前橋市内国道17号を北上すると正面に子持山が見える。山頂から右斜面は、急勾配だ。山頂のすぐ右手にちょうどギザギザ工場屋根のようにすっくとした角度のピークがある。目をこらせば、そのピークに向かって天空に突き抜けるかのようにそびえ立つ柱状の獅子岩がわかる。3年前まだクライミングを始めていなかった頃、一人で子持山に行き獅子岩の上に立ったとき、足下から真下の岩壁が見えないほどの急峻さに圧倒されて以来、はたして人間にこの岩をよじ登ることができるのだろうかと思った記憶が、よみがえってくる。

昨年あたりから、獅子岩マルチピッチの話題が出始め、高難度ではないことがわかった。


東南稜の帰り、まっちゃんが、獅子岩をこの春にやっていたので鈴木さんともう一回お願いと泣きを入れたところ、その場で2週間後の10/16に決定。行けそうな人を誘った。最初の予定では、ヒグッチも参加するわけだったのだが、直前になって彼女が、肩の肉を炒めて(わざと誤変換を放置 (^^)/)来られなくなってしまった(それとも高いところでランジしてカチでぶらさがるとか1本指のポケットが続くとか言ったからかな。)ので、2×2の2パーティーで登ることにする。

獅子岩を登れる。これが、現実になるのだ。血湧き肉躍るぜ!

前置き長いっすか。思いの丈を書き殴りたかったのだ。

午前6時集合。
まだ小雨が降っている。
子持山は、雲の中だ。

様子を見ようということになって1時間ほど待機。
天気予報通り晴れてきた。
晴れたからといっても岩肌が乾くかどうかは、わからないが、子持に向かう。

 8:35 子持山登山口駐車場発
途中の標識
最初は、木道
  一般登山道を進む。途中獅子岩の矢印看板があったりして順調に進む。
歩き出して30分近くなり、なんだか、稜線が見えてきた。このままでは、稜線に出てしまってそのまま行ってしまったら歩いて着いちゃいました。なんてことになりそうな気がしてきてこれでいいんかい?と思い始めた頃、あっち『子持山』こっち『7号橋』という標識。さらにその10mほど先にまた標識。左方向が「この先危険」と赤色で書かれた標識現れる。標識を左の危険な方に向かう。しかし、この標識右方向の案内が、『獅子岩・子持岩』となっている。ハイキング道をたどって獅子岩と子持山頂は、右方向という意味なのだ。マルチで獅子岩に来た者にとっては、迷うかもしれない。左方向に進むと踏み後もばっちり。200m位で木立の奥に岩肌が見えてくる。

9:14 獅子岩取付着
獅子岩現る
獅子岩への分岐を左
取り付きに着いた。ここまでは、オンサイト。取り付いているパーティーは見えない。本日の獅子岩登攀は、僕たちが、一番目のパーティーだ。空は、すっきり晴れて青空が見えてきた。岩壁も日が当たっているところは、すでに乾いている。取り付きから数メートルの樹木によって日差しが遮られているところだけまだ濡れている。
岩質は、安山岩。榛名黒岩と同じだ。下から見てなるほどなるほど。獅子岩のピークの真下を登るというよりも右サイドの岩壁が、大きなフェイスになっていてそこを攻めることができるのだ。下から見て黒岩の岳友会5.9に似た感じである。下からは、2ピッチ目の終了点までが見える。3ピッチ目の終了点あたりも見えるのだが、終了点そのものは、テラスに遮られて見えない。斜度が起つのは、2ピッチ目以降で1ピッチ目は、簡単そうだ。1、2ピッチつなげてしまってもロープには余裕がある。先月出た「日本マルチピッチ フリークライミングルート集」のとおり1、2ピッチをワンピッチで抜けることにする。
取り付きでジャンケン。
2ピッチ目手前の先行
勝ち組と負け組でパートナーを決める。どちらが先にスタートするかまたジャンケンしようとするが、さすが、鈴木師匠、自ら「俺が先に行きます。」。一同「たのんます。」

9:41 先行パーティースタート
1ピッチ目、下で見ていると手こずっているところがある。見た目により手強いかも。先行パーティーのフォローが、1ピッチ目、左手で縦ガバを取りながら行くところ、左足のスタンスが、ないところがある。ちょうどそこには、乗ってくださいと言わんばかりにハーケンが打ってある。下から教えるが使わずに抜けていった。

10:10頃 自分スタート
先行フォローが、2ピッチ目の終了点に近づいたので1、2ピッチを僕リードでスタート。やはり縦ガバで詰まる。なんとか、意地でハーケンには乗らずに抜けたが、ここだけ注意というか、全体に少ーしずついやらしー。
2ピッチ目終了点
2ピッチ目から取り付きを見る
2ピッチ目終了点は、ハンガーボルトが2本にステンレスのワイヤー線がかかり、シャックルがぶら下がっている。なんと頼りがいのあるビレイポイントであることか。シャックルに直接、フォローのビレイをセットもできる。我々は、なるべく負担がかからないようにスリングでビレイセットしフォローに登ってもらう。フォローが登り出す頃には、次のパーティーが着いて取りかかかる順番待ちになった。

3ピッチ目のフレーク
3ピッチ目
3ピッチ目交替で佐藤さんリード。後半に体ごとはまりそうなでかいフレークが左方向に向いて開いている。厚さ10cm程のフレークを右手でつかみながら体を押し上げる。すぐフレーク上方に上から手をかけられるようになり、フレークを手で引いて足を突っ張りフリクションを聞かせて体をあげる。難しくはないのだが、こんな登り方は、珍しい。フレークの上に出ると3ピッチ目終了。3ピッチ目終了点は、木が生えていて奥行き1m位ありそうなちょっと大きなテラス。3ピッチ目の終了点もしっかりしたボルトとワイヤ線で作ってありしっかりしている。
3ピッチ目終了点
4ピッチ目は、壁面が立ってきて高度感も出てきた。最後、右上するのが、いやらしい。4ピッチ目が、このルートの核心とのことで一番難しかった。難しいというよりも普段なら、サクッとこなせる体の動きも高さがあるから、こわばってしまう。そんなところには、どうぞこれを使ってくださいと言わんばかりにピトンが打ってある。意地で使わなかったが、マルチピッチで何ピッチも上がったところで事故を起こすと大変なことになるので無理せず使ってよし。獅子岩に命をかけてはいかんのだ。ここらから、ピーカンの空からの直射日光で壁が熱くなり、のどが渇く。真南を向いている壁だから、朝まで雨が降っていたのが乾いてくれたのだが、日差しが照りつけるとあっという間に暑くなる。真夏にやるには、壁が焼けるようになるかもしれないので覚悟が必要というかやめた方がいいだろう。春と秋がベスト。
クイックドローも腰にぶら下げていた9本すべて使い切ってしまった。

5ピッチ目は、ホールドスタンスともしっかり見逃さずに登れば、危ないところはない。
4ピッチ、5ピッチの終了点もハンガーボルトとワイヤー線にシャックル付き。ありがたいですね。

4ピッチ目終了点
4ピッチ目上から見下ろす。
6ピッチ目は、最後のふたつのクリップが、苦労しました。特に最後は、右側の縦ガバを頼りに登ったところボルトの位置よりかなり右を上がってしまい、腰の位置より低く2mほど左方にボルトという位置になってしまった。なんとか、左にトラバースしスタンスが、しっかりしないところで右手で保持しながら、左手を伸ばしてクリップとなったが、これは、ちょっと怖かった。クリップするとすぐに直上して6ピッチ終了。前のパーティーは、6ピッチ目後半を左にずっとずれて木の生えている斜面を登ったとのこと。巻いたということか。まあ、にっちもさっちもいかなくなったときのエスケープとして知っておいて損はない。
5ピッチ目
5ピッチ目終了点
6ピッチ目の終了点は、壁を抜ける直前にスリングがかかっているのだが、これより上に抜けてしまった方がいい。6ピッチを抜けるとそこは、広いテラス。20畳程かな。壁は、終わり。ここまで上がって木にスリングを回してビレイ器をセットした方がいい。あとは、獅子岩の山頂に乗っかっている岩をちょっと登る。ここは、右横に岩を回り込めば、ハイカーが、登るはしご状の鎖がある。そこを登ってもよし。7ピッチ目として岩の凹状部分を数メートルもう1ピッチやってもよし。獅子岩のトップまでクライミングをしたい気持ちがあったので凹状から登ったが、後から考えるとそのためにロープをセットするより右に回り込んで鎖から登ってしまった方が手っ取り早い。山頂にクライマーが出たら、山ガールがいて、「えっどっから登ってきたんですか?すっすごーい。かっこいー」なんて妄想を持ちたい人は、勝手にどうぞ。左直上ルートもあるが、かなりグレードが高い。下から見てまったくわからん。ここまで約3時間で集中力も使っているところでこれをやるのは、無理。

6ピッチ目上から見下ろす。
6ピッチ目フォローのビレイ
全体的に
グレードは、菊池さんの日本マルチピッチ フリークライミングルート集では、4ピッチ目のみ5.8であとは、すべて5.7。ブログで個人的な体感を示している人は、5.8~5.9。自分としては、初見でリードだったから余裕が少なかったためその中間。もっと具体的には、榛名黒岩の岳友会ルート5.9より少し低いグレードでオンサイトトライする位ではと思う。4ピッチ目が核心ではあるが、4ピッチ目がぬきんでて難しくあとは、簡単というのてはない。すべてのピッチがグレードにあまり差はない。つまり、すべてのピッチで集中力が抜けないということ。二子山中央稜に比べるとあっちは、3ピッチ目だけ。しかも3ピッチ目の核心には、スリングがかかったピトンがある。こっちの方は、フリーのゲレンデのルートが続く感じで登りがいがある。なめたらあかんです。やはり、ここを登る者の実力は、(全ピッチフォローでリードをしない場合でも、リードクライマーが捻挫をしたなどアクシデントがあれば、パーティーのだれもが、リードを交替できるようにしなければならないのだから、)パーティーの全員が、黒岩の岳友会と夏子をリードで登る技術を維持している者で構成すべきであろう。
7ピッチ目
屈曲はほとんどしないのでアルパインクイックドローでなくても大丈夫です。ランニングもボルトが打ってあるのでかなり安心。

13:26 獅子岩山頂着
我々2パーティーの先行パーティーがスタートして後行パーティーが山頂に着くまで3時間45分。グレード評価にも書いたが、すべてのピッチで気が抜けないので獅子岩のトップに出たときには、集中力が残り少なくなっていた。
14:05 獅子岩山頂発
獅子岩の上は、気持ちがいい。昼寝でもしたら気持ちよさそうだし、でかい声で吠えてみたい。食事をして休憩。野郎4人で記念写真。後続が、3パーティーもいる。僕たちの次のパーティーがまだ6ピッチを上がりきっていない。これは、懸垂で降りるといっても登る人のじゃまになるし、支点は、あいてないし懸垂するわけには、行かず歩いて降りることにする。
獅子岩から見た子持の山頂

14:42 登山口駐車場着
途中写真を撮ったり、ハイキングのグループの後ろに追いついてだらだらしながら、歩いて降りる。獅子岩への分岐までなんと15分。懸垂より歩いて降りる方が速いって聞くけどあっという間なのね。俺らの苦労は、何だったんだと思っても好きでやってるんだもんね。獅子岩の上からは、37分で駐車場まで着いてしまった。

獅子岩などさっさとやっつけて午後から黒岩に行ってツル、アヒルをひとり3本ずつというのは、朝の雨で時間が押してしまったので今日のところは、勘弁しておいてやった。
正直疲れました。

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