2011-12-29

111229 八ヶ岳横岳西壁石尊稜

12/28 19:00 佐藤さんに僕の職場に来てもらい出発。
走り出してすぐに佐藤さんから日帰り(前夜泊日帰り)に変更できませんかと提案。
理由は、聞かなくてもわかる。
ふたりともカミさんの御機嫌斜めなのは同じなのだ。
予定を変更して石尊稜のみにした。

11:00 今回も佐久のガストで食事して八ヶ岳山荘仮眠室で寝る。

12/29
5:49 美濃戸の駐車場を歩き出す。北沢経由。
下部岩壁
7:18 鉱泉着。ハーネス、メットを装着し行者小屋方向に歩き出す。
10分ほどで登山道から左に分かれ沢筋を詰める。

8:34 石尊稜取り付き下部
下部は、雪壁のスラブとある。
おおよそ10メートルほど登ったところで下部岩壁の1ピッチ目。
小川山のソラマメスラブとかフリークライミングのスラブならわかるが、アイゼンで登るスラブの経験はないし雪がうっすら積もっているので雪の下がどうなっているかもわからない。取り付いてみる。
佐藤さん先に壁の右寄りを登り始める。
取り付いて明確なホールドが少ないのがわかる。
詰まってしまったので後続の僕がルート変更。
下部雪壁
左側のルンゼ沿いに詰め上がる。
ルンゼは、雪が深く腰まで埋まる。ルンゼの浅い縁をたどって下部岩壁の1ピッチ目取り付きに到着。
ハンガーボルトが右寄りに2本ずつ、真ん中あたりに2本ずつの2カ所打ってある。
僕たちは、左のルンゼから登ってきたので真ん中のボルトを使うことにする。

9:18 1ピッチ目
向かって右上の中山尾根から合図の声が聞こえる。中山尾根に3人のパーティーが取り付いていた。
佐藤さんリード。最初右上してから方向を変えて左上。苦しんでいる。斜度はそれほどではないのだが、微妙にホールドが緩い。ランニングの間隔も遠い。
1ピッチ目取り付き
右ルートを取ったのは、下から見て、左もあるかなと思ったが、見比べて右ルートの方が、取っつきやすく見えたし、ところどころある雪の部分にうっすらとトレースが残っていたからだった。
帰ってきてガイドブックを見直してわかったが、ここは、右と左にルートがあり、左の方がポピュラーなようだった。
2ピッチ目。リードを交代。左上して灌木をつかみ岩場をクリア。そこからは、灌木を縫うように雪面を上がった。
下部岩壁は、2ピッチで終わった。
24、25日に登った赤岳、阿弥陀が見え始める。
ここからだと阿弥陀北稜が真っ正面だ。
空は、うっすらと雲がかかっていてかなりの速さで移動していく。北日本を通過している低気圧の影響だろう。
下部岩壁1ピッチ目
ここから上部岩壁まで雪稜が続く。上部岩壁でまた、ロープを使うのでロープをザックにしまわずにコンテで行くことにする。
3年連続で年末に八ヶ岳に来ているが、今年は、雪は、少なめだ。
もっと雪が多ければ、稜線のラインが美しいことだろう。
雪稜に入ってすぐトレースが消える。
石尊稜は、人気ルートなのでトップになるとは思っていなかったが、我々が今日のトップだ。
雪は少ないと言ってもところどころ膝から股下あたりまでの深さのラッセル。
高度を上げていきながら見下ろしてみたが、後続がこない。
結局この日、石尊稜は、我々だけだった。中山尾根も先ほどの1パーティーだけだ。
下部岩壁2ピッチ目
今日から年末年始の休暇に入った人が多いが、今日は、鉱泉や行者までで明日からが混雑するのだろう。
次第に高度を上げ、大同心、小同心といった横岳西壁の上部岩稜が間近に迫ってくる。
恐ろしいほどに威圧感がある。
間近というより自分もその中に入っていくのだ。
上部岩壁の手前で左のルンゼから急斜面を登ってくるトレースが、付いていた。
いったい何だろう。時間切れで敗退し下りに使ったのかなど推測したが、帰ってきてわかった。
中間部雪稜
石尊稜の左(北)のルンゼは、三叉峰ルンゼで、このルンゼをアイスクライミングをしながら詰めるルートがあり、最後は、石尊稜の上部岩壁の下に出て石尊稜に合流するのだった。

上部岩壁の取り付きに着いた。
人気の初級ルートだから、ハンガーボルトがあるものと思っていたが、ない。
さびたハーケンが数本。取り付きの下に灌木。灌木でビレイを取って今度は、自分がリードで取り付く。
出だしにハーケンがあっただけ。
くびれた岩を探してタイオフしたりとがった岩角にランニングを取ったが、しっかり固定した感はない。下方向に引かれれば、しっかりと止まるようにはセットしたが、ロープに引かれて歩いてしまうカムよりはましと思うしかない。
上部岩壁
上部岩壁になってくるとリッジが細い。両側が切れ落ちている。
また、風が横岳の稜線を越えるときに加速されるため、強くなってくる。頬、唇の感覚が麻痺してくる。
上部岩壁1ピッチ目後半は、雪壁となった。1ピッチ目前半は、両手でホールドをつかんで登り始めたが、ところどころ片手でホールド片手でバイルを刺して登る。後半は、両手でバイルを刺して登る。
まさにミックスルートとは、これなのだと実感。
1ピッチ目は、ピナクルにスリングをタイオフしてフォローを確保。
2ピッチ目。続けてリードをしようかと思った。下部岩壁の1ピッチ目は、自分がすべきだったかと思っていたからその分上部岩壁は、自分がリードで埋め合わせと思ったのだ。
上部岩壁1ピッチ目リードのビレイ
しかし、果敢に佐藤さんリードするという。リードで登るのは、怖いのだが、登り上げるのは、快感でもある。
2ピッチ目は、リッジ通しか、左側面に出てルンゼか、右側面も左側面も急傾斜だ。佐藤さんに判断を任せる。
左側面に出た。そこからルンゼを登りあげ、右上してリッジに出てピッチを切る。
フォローで続く。風が強い。追いついたところで石尊稜の終了の稜線が近いことを感じる。このまま行けということで追い越して表面が強風でクラストしたルンゼを登り続ける。
最後だ。冷気で気管支炎になったかと思うほど呼吸が苦しい。
ロープがいっぱいになりきってこれ以上ロープが延びないところまで行ってしまおうと思った。
いっぱいのところまできて登山道のトラロープを結んでいる杭に届いた。
上部岩壁1ピッチ目
ロープを引き上げてフォローの確保をしようとしているうちに佐藤さんがどんどん登ってくる。
ビレイのセットをせずロープを引き続ける。

13:17 石尊峰
登山道には誰もいない。
赤岳主稜のときとは、また違う達成感を感じつつ地蔵分岐まで下る。

14:16-14:54 行者小屋
昼飯。
今月17日の裏同心ルンゼからここまでを思い出し、2週間の間に一気にここまでやったことは想定外だった。絶好の天候ではなかったが、断念するほどの日がなかったことに感謝。
上部岩壁1ピッチ目後半の雪壁

16:13 美濃戸
帰りは、南沢から。
途中阿弥陀北西稜の取り付きを偵察している方から声をかけられた。アルパインをやってきたと見られたことは、うれしかった。
見た目60歳はとうに過ぎている。僕たちより遙かに上のレベルのルートをやろうとしている。
自分たちは、まだまだだ。

初級バリエーションだからたいしたことではないのだが、これで八ヶ岳の冬期バリエーションの4ルートを塗りつぶした。

石尊峰バックは、赤岳
上部岩壁2ピッチ目

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